エイベックス「虎の子」南青山の本社ビル売却へ

音楽・映像事業を手がけるエイベックスが東京・南青山の本社ビルを売却する方針を固めたことが、東洋経済の取材で明らかになった。

売却の対象となったのは、2017年12月に開業した地上18階建ての「エイベックスビル」。複数の関係者によれば、外資系ファンドを含む複数社を対象に入札を実施し、カナダの不動産ファンドのベントール・グリーンオークが優先交渉権を得たもようだ。

エイベックスはコロナ禍で主力のライブ事業やグッズ・音楽CD販売が低迷し、2020年4~9月決算では32億円の純損失を計上した。11月5日には同社初となる希望退職に踏み切ることを発表し、今年12月中に100人程度の退職者を募集する。虎の子である本社ビルの売却は、業績不振を受けて金融機関が主導したと見られる。

エイベックスは売却後に、ビルを賃借する方針のようだ。本件についてエイベックスは「個別の事案については答えられない」とコメントした。

引用元:https://news.livedoor.com/article/detail/19199223/

90年代の再現は難しい(!?)

90年代の音楽シーンに思い入れのある人は結構多いと思います。かの小室哲哉がプロデュースした、いわゆる「小室ファミリー」の全盛期にミスチル、チャゲアス、安室奈美恵等、GLAYといったビッグネームがズラリと並ぶ。まさしく「黄金期」です。

100万枚どころか200万枚。いわゆる「ダブルミリオン」とかも結構あった時代です。現在は10万枚売れれば結構ヒットしている部類に入るのではないでしょうか(※ダウンロードとか、YouTubeの再生数もあるので、CDの売り上げ枚数だけで判断するのは難しいと思いますが)。それを考えると、まさしく「音楽業界のバブル期」ともいうべき時代だったわけです。

しかし、Avexの快進撃を支えたのは何といっても「ユーロビート」でしょう。

SUPER EUROBEAT presents 頭文字[イニシャル]D Dream Collection

曲そのもののヒットもあったのですが、漫画「頭文字D」のメディアミックス戦略が大当たりしたともいえます(アニメ、ゲーム等)。80年代のダンスミュージック、というとディスコで流れている曲のイメージがあるのですが、90年代後半~2000年頃は、ゲームミュージックのイメージが結構強かったりします。

もちろん、クラブで流れていた曲も多いのでしょうが、それだけ一つのジャンルのすそ野が広がっていたということでもあるといえるでしょう。

Avexの不振と「若者の車離れ」

前述のとおり、頭文字Dは「車漫画」です。そのため、BGMとして使用された曲の多くは「車内で聴く」イメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?加えてこの年代、多くのメーカーがミニバンやSUVよりもスポーツカーに力を入れていました。

そして2000年代以降…それまでスポーツカーを生産していた国産メーカーの多くがミニバンやSUV中心となっていきます。理由は、

売れるから

ちなみに2000年前後は、パソコンや携帯電話(ガラケー)が普及し始めた時期です。今のスマホもそうですが、基本的に通信機器は「維持費がかかる」。

料金は人によって様々だと思いますが、概ね月1万円前後として場合、月極駐車場の料金並みです。そうなると車はの維持は難しくなってくる…

そして何より、この時期は「就職氷河期」と呼ばれた時代です。正社員になるのすら困難だった時代。そして、正社員になってもボーナスはおろか、昇給さえままならない…

当然ですが車の維持は難しい。昇給やボーナスをアテにしたローンを組むのが困難な状況ですから。

Avexの不振と「若者のゲーセン離れ」

実はこの時期、ゲーム業界にも大きな変化がありました。

プレイステーション クラシック

プレイステーションやセガサターン等が発売され、家庭用ゲーム機器の性能がゲームセンターの筐体とほぼ同じくらいの性能を有するようになった時代です。

むろん、レースゲームやメダルゲーム等、ゲームセンターの筐体ならではの「体感」は魅力でしたが、それでも以前に比べて「家庭用ゲーム機で十分」という層が一気に広まったのは事実です。

そしてスマホの登場。

ゲームもスマホゲームのシェアが一気に広がり、ゲームセンターまで足を運ぶ必要がますます減ってしまったわけです。

「業態転換」が必要なのかも…

居酒屋チェーンの和民は、多くの店舗を居酒屋から焼き肉屋に転換されました。新型コロナウイルスの中、宅配等でカバーするのが難しい居酒屋は利益を出しにくい。そして、より利益が望めるであろう「他の飲食サービス」として焼肉を選んだわけです。

もしかしたら、Avexも転換期にさしかかっているのかもしれません。従来のCD、あるいは関連グッズの売り上げではなく、それ以外の方法。例えばソシャゲとか、あるいはYouTubeをメインの活動場所とするアーティストのプロデュースなどでしょうか…

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